湘南交通の「子育てタクシー」発進、妊婦や子どもだけの送迎も/横浜

子育てサポートサービスを提供する「子育てタクシー」を、湘南交通(横浜市港南区、太田宏社長)が20日、導入した。市内では5社目。港南区日野2丁目の地域子育て支援拠点「はっち」で同日、出発式があり、施設を利用する親子が子育てタクシーに体験乗車した。  

 

出発式では、全国子育てタクシー協会の内田輝美会長が「ドアツードアのタクシーは子育てに重要な乗り物。移動に困ったら湘南交通に相談してほしい」とあいさつ。主婦の宮本美恵さん(26)と息子の武士君(2)が湘南交通の子育てタクシーに乗車した。  

 

武士君は普段と違うチャイルドシートに最初はぐずり気味だったが、運転手が話し掛けることで落ち着いたという。美恵さんは「安心して気持ちよくタクシーに乗れた」とにっこり。運転手の大関真代さん(49)は「安全運転と笑顔が大事。子どもに合わせた話題も考えています」と話した。  

 

同協会によると、子育てタクシーは乳幼児を伴う外出のサポートや妊婦、子どもだけの送迎などを請け負う。全国で126社が導入しており、保育実習など研修を受けた認定ドライバーが運転と子育て支援のプロとしてハンドルを握る。  

 

湘南交通は今後、子育て支援団体のNPO法人「ちゅーりっぷ」と協力して子育てタクシーを運営する。太田社長は「地元の町づくりに役立ちたい。皆さんと一緒に子育てタクシーを大きく育てていきたい」と意気込んでいる。