イクメンに人気、米国生まれの「ファーザーズバッグ」

【人気の一品】

 「イクメン」をご存じだろうか。育児を積極的に率先して行う男性を意味し、イケメンをもじった言葉だ。近年、イクメンブームの波に乗って、百貨店の子供服売り場では男性用の子育て用品が売れ始めている。

 西宮阪急(兵庫県西宮市)では4~7月の男性用子育て用品の売れ行きが前年比10%も増加。なかでも紙おむつ、ほ乳瓶、おもちゃなどをコンパクトに収納できるファーザーズバッグ(男性用育児かばん)の売れ行きが伸びており、とくに米ダッドギア(デンバー市)の「ビルボード」シリーズが人気という。

 サイズは縦32センチ×横42センチ×幅15センチ。ウエットティッシュをワンタッチで取り出せるプラスチックケースを取り付けたほか、かばん側面のファスナーを開くと、ほ乳瓶やペットボトルが片手で直接取り出せるなど、さまざまな工夫を盛り込んだ。

 最大の特徴は、バッグを覆う前面フラップ(ふた)に、デンバー市近郊に設置されていた布製の巨大屋外看板(ビルボード)を切り取ってリサイクルしたことだ。

 同店子供服販売部ベビーセレクト商品ブランド担当の矢野香代子さんは「個々のバッグのデザインは世界に1つしかありません」とPRする。

 従来、男性用の育児かばんはほとんど存在せず、女性用の育児かばんを夫婦で共有するケースが多かった。しかし、かわいらしいデザインの女性用かばんを持つことに抵抗を感じる男性も多く、数年前にダッドギアの商品が輸入販売されると、ファッション好きの男性に売れ始めた。希望小売価格は2万1840円。ダッドギアの通常タイプのかばんより5千円ほど割高だが、西宮阪急では月平均2個が売れているという。

 輸入総代理店、ダッドギアショップ(横浜市)の飯田富男代表は「ダッドギアの創業者が屋外看板をチェックして、カットする部分を細かく指示するほど、かっこいい男性用育児かばんにこだわっている」と説明する。

(2011年8月13日 産経新聞から転載)
 

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