記述問題に“苦戦”、朝食取る子は高正答率、市立小中学校学力調査/横浜

横浜市教育委員会は1日までに、市立小中学校の全児童生徒約27万人を対象に行った「2010年度横浜市学力・学習状況調査」の報告書をまとめ、公表した。新学習指導要領で重視される多様なデータ・情報を参照しながら解答を導く「活用問題」を今回の調査は重視。全教科で盛り込んだ記述問題の正答率が低く、考えを文章で表現する力に課題が残った。

 知識や理解を問う「基礎・基本問題」は、各学年、教科とも平均正答率は6~7割に達した。

 一方、「活用問題」は、グラフなどの資料から情報を読み取り文章で説明する記述問題で“苦戦”がみられた。小学5年理科で正答率39・1%(複数の図を比較し種子の発芽条件を答える問題)、中学2年社会では4・3%(資料から輸出拡大の背景を答える問題)にとどまった。

 市教委は「複合的な情報を正確に読み取り自分の言葉で表現する力を、授業を通して身に付けさせる必要がある」と分析。指導の重点やポイントをまとめた授業の展開例を各小中学校に配布した。

 また、「生活・学習意識調査」も同時に実施。「勉強が好き」と答えた児童生徒は学年が上がると減少。「朝食を食べる」と答えた児童生徒ほど正答率が高いという傾向も顕著だった。

 調査は今年2~3月、小学1~中学3年の全児童生徒を対象に実施した。

(2011年7月1日 神奈川新聞から転載)

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